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FXコピートレードとは?MAMとPAMMとは?違い&リスク

オンライントレード FX自動売買

FXは自分でトレードをする裁量トレードが基本ですが、裁量トレードで資金を増やすにはしっかり知識を身につけたうえで、実践を通して経験を積んで初めて結果がついてくるものです。そのためには地道な努力が必要になります。

一方で、FXトレードには、自分でトレードしないトレード手法というのも存在します。その1つが、プログラムが自動で売買を行ってくれるシステムトレード(シストレ)で、シストレについては以前の記事で書いています。

もう1つシストレとは違う自分でトレードを行わないトレード形態があります。私自身も資金を運用したことがあるのですが、

それが、コピートレードになります。

コピートレードとは何か?

コピートレードとは、プロの(熟練した)トレーダーの口座を自分の口座に同期させて、プロのトレーダーと同じトレードを自動的に自分の口座でも実行してくれるシステムのことです。

トレードを同期させているため、同じトレードが反映されるまでにタイムラグがありますが、タイムラグは極めて小さいく、実質、プロのトレーダーと同じトレードが自動でできます。

プロのトレーダーがトレードをしているので、急激な相場の変化にも対応できて、システムトレードと違って、トレードを自分で監視する必要がありません。コピーされる側のプロのトレーダーにも、トレードに応じて報酬がもらえるというメリットがあり、Win-Winの関係が成立しています。

また、コピートレードのコピー元がシステムトレードという場合もあり、この場合はシステムトレードとコピートレードが合体しているサービスも存在します。

トレードの取引金額は、プロのトレーダーが口座にある資金の何%のロットで取引したかという割合でコピーされるので、自分の口座の資金も、同様の割合(%)で取引されます。入金した資金が多いほど、取引される資金が多くなり、利益や損失も大きくなります。

コピートレードの種類(MAMとPAMMの違い)

コピートレードには2種類の形態があります。どちらの形態で行うかは、コピーする側は決めることができません。コピー元のプロトレーダーが指定することになります。

MAM(Multi Account Manager)(マム) とは

取引履歴を口座で見ることができるので、トレーダーがどのような取引をしているか確認できます。チャートにもトレードが反映されるので、プロのトレーダーがどんなトレードをしているかを見ることができます。

MAMのメリットとして、裁量の知識があれば、危険な取引をしていたら、早期にMAMから撤退をするというリスク回避の決断も可能です。そのほか、プロのトレーダーのトレードが見られるので、トレード手法を学ぶことができます。

PAMM(Percentage Allocation Management Module)(パム)とは

取引履歴を口座で見ることができないので、資金の増減のみ確認することができます。このため、どんなトレードをしているか確認できないので、危険なトレードをしていて含み損がふくらんでいても、気づくことができないデメリットがあります。

PAMMのメリットとして、トレード内容が見えないので、一時的に含み損がふくらんでいても、無用なメンタル的な心配をする必要がありません。資金が増えた結果だけを見ればいいので、精神的に楽という側面があります。

コピートレードでやること

コピートレードで実際にやることは、

1.コピートレードに申し込む
2.FXの口座を開設する
3.FXの口座に入金する
4.自分の口座をコピー元のトレーダーの口座に同期申請をする
5.資金の増減を定期的に確認する

になります。

このように、コピートレードは、初期設定だけすれば、何もする必要がありません。順調に資金が増えていけば、不労所得になります。

ただし、コピートレードに申し込むときは、入会金が必要になることが多いです。入会金を払っても、数か月間運用した結果、資金が増えていけば回収できますが、失敗すると無駄になってしまいます。

コピートレードのリスク

コピートレードは、自分でトレードせずプロトレーダーに任せることができるので、不労所得になる楽なトレードですが、投資なので当然リスクがあります。

ふたをあけてみるとトレーダーが本物のプロでないケースであったり、多額の他人の資金を扱うため、トレーダーがそのプレッシャーに負けてしまったりして、資金が逆に減ってしまうことがあります。

コピー元がシストレで行われている場合、そもそもシストレを全く監視しておらず、急激な相場の変動に巻き込まれ、一夜にして資金が吹き飛ぶこともあります。

それを回避するためには、自分でコピートレードを停止できればよいですが、コピートレードは自分でON/OFFができないのが最大のデメリットで、止めるためには資金を口座から出金するしかありません。また、ポジションを保有中は出金が自由にできないケースが多いです。

コピートレードの中には運用手数料を取るサービスも存在するようです。手数料が発生するとそれ以上に利益がないと資金が増えませんので、コピートレードをするときは、手数料がないまたは安いサービスを選択することも大切です。

実際に運用した実例2例

実際に、2つのコピートレードに申し込んで、運用してみた私の実例を紹介します。

1つ目のコピートレード(MAM)は、入会金が1万円程度と安かったので、申し込みました。

元金30万円(約3000ドル)で運用開始をしてから、数か月で4000ドル台まで資金が増えました。入会金が割安で、ここまで成果がでたので、とてもよい投資だなと思っていたのですが・・・

そこから、約1ヵ月で1500ドルのマイナスになり、収支がマイナスになってしまいました。このため、すぐにコピートレードを停止してもらって、資金を引きました。そのあとも、さらに、ドローダウンを起こしていました。

一時的にはプラスを記録していたので、できるトレーダーなのかもしれません。しかし、損切りのタイミングが次第に遅くなり、ドローダウンが25%に達するなど、危険なトレードが目立つようになりました。他人の資金を運用するプレッシャーで、損切りのタイミングが遅くなっていたと推察されます。

幸いなのかMAMなのでトレードを見ることができるたので、トレード手法が『ナンピン』を使っていることがわかりました。ナンピンは使い方を注意しないと、リスクの高いトレードに陥りやすい手法です。

戦略的なナンピンは有効なトレード手法ですが、リスク管理が難しく難易度の高いトレード手法です。損切りをせずに、塩漬け(利益が出るまで保有し続けること)になると、相場が反転せずに、どんどん損失が膨らんでいけば、強制ロスカットで資金を飛ばしかねません。ナンピンを使用するならば、資金管理が重要で、損切りを徹底すること求められます。

今回の教訓として、ナンピンやマーチンゲールといったリスクの高いトレードをしているコピートレードは、避けたほうが安全だということがわかりました。事前にトレード手法を確認できるならば、しっかり確認してから申し込んだほうが賢明です。

結局、このコピートレードは、入会金とドローダウン分の損失を出して、終了しました。

2つ目のコピートレード(PAMM)は、入会金が少し高額でしたが、内容がよかったので、申し込みました。

こちらは、コピー元がシステムトレードによる自動売買を用いて行うタイプのコピートレードでした。管理するトレーダーは、ファンドマネージャー経験のあるプロの投資家でした。

元金30万円で運用を開始して、徐々に資金が増えていきました。爆発的に資金が増えることはありませんが、ドローダウンも小さく、安定して資金が増えるので、安心感があります。経済指標の発表などによる急激な相場の変動にも、巻きこまれることがありませんでした。

さらにもう1つ口座があり、異なるシストレのコピートレードも用意されていたので、元金30万円を入金して運用を始めました。

2つの口座で2つのシストレのコピートレードで運用して、入会金を回収できて着実に利益が増えていましたが・・・

運用していたシステムトレードがある日、相場とミスマッチを起こして、ドローダウンが一気に50%余りに達して、資金が飛び大きな損失を出してしまいました。

実例2例まとめ

2つのコピートレードに申し込みましたが、2つのコピートレードともに、損失をだしてしまいました。投資はリスクがあるので、良い投資先を見つけるのは、難しいと痛感させられています。

コピートレードはプロのトレーダーに運用を任せられるので、不労所得にはなりますが、そのトレーダーが真に本物である保証もなく、そんなに簡単に資金が増やせるほど甘い世界ではありませんでした。

この記事の続きはこちら

MASSシステムとは?

MAMやPAMMのコピートレードのデメリット中に

  • コピートレードのON/OFFができない
  • 取引数量(ロット)が自動的に決められる
  • ポジションを手動で決済できない

があり、自分でリスクをコントロールできないのが弱点とも言えます。しかし、この2つを可能としたコピートレードシステムがBigbossにはあります。

それがMASSシステムになります。

MASSシステムでは

  • コピートレードのON/OFFができる
  • 取引数量(ロット倍率)を自分で設定でき変更も可能
  • ポジションを手動で決済できる

とリスクコントロールがしやすくなっています。また、MAMと同様に取引の様子を見ることができます。コピートレードをOFFにするときは、そのとき保有しているポジションは自分で決済しなければならないので注意が必要です。自由度が高いぶん、監視や管理をしていく必要があります。

私が実際に運用してみた結果がこちらの記事になります。

さいごに

コピートレードはプロの投資家やシステムトレードに運用を任せることができるので、不労所得に近い状態になり、理想的なシステムですが、実際に運用してみると、逆にマイナスになるなどその運用は決して簡単なものではありませんでした。

本物のプロ投資家や自動売買でなければ、資金が増えませんので、本物に出会えるかが鍵となりますが、本物を見つけたり、見分けたりするのは、簡単ではなく至難の業で、コピートレードで資金を増やすことは、実際にはそんなに簡単ではありませんでした。

もちろん、運よく本物の投資家や自動売買システムに出会えることもあるかもしれませんが、コピートレードの多くは、自分が資金を増やせればよく、コピー先の私たちの資金を増やすことは眼中にないことも少なくありません。

なので、コピートレードは自分自身でトレードできなくても運用できると錯覚しがちですが、初心者はカモにされやすく、むしろ難易度の高い投資法だと認識したほうがよいでしょう。

FXは、自分でチャートを見ながら、エントリーポイントでエントリーして、利益確定ポイントや損切りポイントで決済する手動でのトレードするのが基本です。これを裁量トレードと言います。

一方で、FXのトレードを自分では行わずに、プログラムどおりにコンピュータが自動で売買を行ってくれるトレード方法もあります。これをシステムトレード(シストレ)と言います。

システムトレードのメリット

自動売買プログラムが、トレードを自動で行ってくれるため、自分は設定と監視だけをすればよいという不労所得に近い仕組みを構築することができます。証券会社のシストレ口座を使うと、監視も行ってくれるところもあり、定期的にチェックする必要はありますが、設定だけしておけば大丈夫なところもあります。

裁量トレードでは人間の感情のコントロールが必要で、欲や恐怖心と戦わなければいけませんが、システムトレードでは、プログラムが淡々と正確にトレードを実行してくれるので、メンタル面を心配する必要がありません。プログラムは24時間トレードしてくれるので、エントリーポイントを見逃すこともありません。

システムトレードのデメリット

自動売買プログラムは、そのプログラムどおりにしかトレードができません。このため、急激な値動きの変化(ボラティリティが高い)や想定外の値動きには対応できません。

急激な大きな値動きで、大きく相場が動いたとき、裁量トレードであれば、危険な相場と判断して、自分でエントリーをひかえることができますが、システムトレードではプログラムに書かれたとおりにエントリーをするので、エントリーを繰り返し大損失につながる恐れがあります。

大きな事件や出来事があったときは、事前にまたは即座に自動売買を手動で停止しなければなりません。証券会社の専用シストレ口座では、監視してくれていて、自主的に止めてくれるところもあります。

MT4でもシステムトレードできる

チャートソフトMT4(メタトレーダー4)でも自動売買をすることが可能です。MT4では、自動売買プログラムのことをEA(エキスパート・アドバイザー)と呼び、EAはMT4でプログラムを組みことにより自作することもできます。

また、EAはネット上にも公開されており無料でダウンロードできるものもあります。また、有料で販売しているEAもあります。有料だからといってそれが優秀なEAかといえば、必ずそうではありません。

EAにはさまざまな種類があり、どのEAを使っても必ずトレードで利益が出せるわけではありません。そのときの相場との相性もあり、プログラムには得意な相場と不得意な相場があります。

そのため、優秀なEAを選択する必要があるのはもちろんですが、それぞれのEAの弱点を補うために、複数のEAを組み合わて運用したりする場合もあります。複数のEAで運用することをポートフォリオを組むと言います。

MT4では、EAを過去のチャートでテストをすることができます。これをバックテストと呼びます。バックテストでしっかり収益がプラスになることを確認してから実際の運用でフォワードテストをするとよいです。

バックテストのデータは、プログラムのパラメータの最適化をできるので、設定数値が最適化されて良い結果を出ていても、実際に運用すると全く結果が伴わない場合があるので、注意が必要です。

EAを紹介

ちなみに私が現在保有しているEAの1つに異国の戦士さんが提供しているEAがあります。異国の戦士さんのEAは勝率が高くドローダウンが低いのが特長で、私のトレードスタイルに合っているので使っています。

また、バックテストをリアルトレードに近いテスト環境を用意して行われているため、バックテストとフォワードテスト(実際の運用)との乖離を極力抑えられています。

例えば

異国のドル円カスタムロケット
通貨は名前のとおりドル円で取引をします。このEAの良い点は、EAのパラメーターを変更することができ、EAのカスタマイズができる点です。もし、パフォーマンスが落ちてもパラメーターを変更することで対応が可能です。

いままでいろいろEAを運用してきましたが、経験的にわかったことは、複数の通貨ペアに対応したEAよりも1つの通貨に特化したEAのほうが優秀である傾向があります。なので、私が運用しているEAも1通貨ペアに1つのEAというスタイルに落ち着いています。

MT4は24時間稼働させる必要がある

MT4上でEAを稼働させるためには、24時間ずっとPCを起動させたままにしなければなりません。自宅のパソコンを立ち上げたままにしておくのは電気代もかかりますし、万が一、停電が起こった際は止まってしまいます。

このデメリットの解決策として、VPS(バーチャルプライベートサーバー)を利用するという方法があります。

VPSはインターネット上に仮想のデスクトップを構築したもので、VPS上でEAを稼働させておけば、自分のパソコンをずっと立ち上げておく必要がなくなります。VPSは、停電対策もなされているので電源が落ちにくい環境で運用されています。ただし、VPSを利用するのは有料で、月額利用料が必要となります。

私が使用しているVPSサーバーはお名前.comデスクトップクラウドです。業界最安値クラスで初期費用無料で24時間365日サポートと運用していて特に問題はありません。サーバー稼働率99.99%で回線速度も速くサーバーも安定しています。

実は、もう1つVPSを使用しています。それが業界でも老舗のABLENET VPSです。こちらもサーバー稼働率99.99%以上でダウングレードも可能なので、EAの自動売買を柔軟に運用することができるのが利点です。

自宅のPCを24時間起動させておくことは現実的ではないので、EAを運用する上では月額利用料を払ってVPSを借りることは必須ですが、設定したあとは監視だけでよく、運用の手間がかからないため、うまく運用すれば半不労所得になりえます。

もちろん、EAがドローダウンを起こして損をするリスクはあるので、しっかりEAを選んだ上でリスクを受け入れて挑戦してみてください。

証券会社の専用シストレ口座も使える

システムトレードは、MT4のEAを使った自動売買以外にもFX証券会社専用のシストレ口座を使うという方法もあります。これは、予め用意されている複数の自動売買プログラムを選ぶだけでシステムトレードが簡単にできてしまいます。

ただし、MT4のようにバックテストはできませんので、最初から本番のトレードになります。そのかわりに、各自動売買プログラムの詳細な過去データが見られますので、それをもとに選択することができます。MT4のようにVPSを借りなくても、FX証券会社のサーバー上で動くのでPCをずっと稼働させておく必要がありません。

FX証券会社専用のシストレ口座にはトライオートFXみんなのシストレなどがあります。

サービスは終了しましたが、ひまわり証券のエコトレFXを、実際に口座を開設して運用をしてみました。その結果がこちらの記事になります。

みんなのシストレにも、今後、挑戦してみたいという気持ちはありますが、エコトレFXをやってみてわかったことは、証券会社の専用シストレ口座で運用する場合は証拠金(トレード資金)を十分に用意しておく必要があるということです。

FX証券会社のシストレをする場合、ポートフォリオを組む必要があり、1つの自動売買プログラムで運用するのではなく、複数の自動売買プログラムを組み合わせて、お互いの弱点をカバーさせながらトータルで運用する必要があります。

どうしても、自動売買プログラムには、得意な相場と不得意な相場が存在してしまうので、お互いを補完する必要があるのです。

このため、2つか3つの自動売買プログラムを同時に走らせるので、複数の自動売買プログラム分の証拠金が必要になると、それなりの資金を用意しておく必要があるわけです。

FX取引におけるリスクの説明と警告
FXはリスクのある取引になります。外国為替相場の変動などにより損失が生じる可能性があります。FXの取引をする前に投資の目的、許容できるリスク、過去のご経験など総合的な観点からご検討ください。
また、当ブログで提供している情報は必ずしも利益や効果を保証するものではありませんので、FXの仕組みやリスクを十分ご理解いただいた上、ご自身の責任と判断で取引いただきますようお願いします。

テキストのコピーはできません。